先日までのギリシャ五輪は、空前のドーピング・ラッシュで、そこから当サイトの掲示板では人体改造ネタにまで発展しましたが、そこで私が妄想してしまったのが、水泳選手の半魚人化でした。そして気がついてみたら、半魚人物の映画が2本、DVD化ということで、ご紹介致します。
■大アマゾンの半魚人:Creature
From The Black
Lagoon(1954・米) 監督:ジャック・アーノルド 出演:ジェリー・アダムス、リチャード・カールソン 他 アマゾン川を舞台にした秘境物で半魚人が登場、ヒロインの美女が徹底的に狙われ、捕らわれ、襲われるという堪らない物語ですが、何と言っても、その半魚人の造型が素晴らしい! そして水中での泳ぎを含めた演技が絶品で、それだけで名作になっています。 復刻の仕様はモノクロになっていますが、オリジナルは当時流行していた3Dタイプ、つまり赤と青のセロハンを左右の貼ったメガネで鑑賞すると立体映像化するというものだったとか……?! 残念ながらそれは未見ですが、半魚人の造型がリアルなだけに、オリジナル仕様が必ずや観たくなりますよ、という傑作です。で、今回のDVDは――
※本篇+特典映像=メイキング、音声解説、予告篇等々を収録 ※品番:UJSD-35002 ※価格:2625円(税込) ※発売中
 ■海底大戦争(昭和41年・東映&RAMフィルム) 監督:佐藤肇 出演:千葉真一、ペギー・ニール、室田日出男 他 日米合作のSF映画で、世評の異常な低さが私には納得出来ない作品です。 物語は海底基地でサイボーグ半魚人を作り、世界征服を企む悪の組織を相手に戦う千葉真一、という海洋アクション物です。 お目当ての半魚人は前述した「大アマゾンの半魚人」の造型を踏襲した造りですが、全身が金色になっていたりして、かなり味が付いています。また、舞台となるのが海底なので水中撮影が多いのですが、主人公達の水中アクションや潜水艦バトル、海底基地等々の特撮が見事です。また、佐藤肇監督の演出は独特の生真面目な作風があり、この後「黄金バット」「吸血鬼ゴケミドロ」という2大傑作を撮っていますが、その味はすでに全開しています。 そして私がこの作品に拘泥する最大の理由は、ペギー・ニールの存在です。典型的な金髪美女である彼女は、この作品でヒロインを演じ、半魚人に改造されそうになって泣き叫び、リアルタイムで観ていた少年時代の私を妖しい雰囲気に陥れたトラウマ女優なのです。つまり、女性の嫌がりにゾクゾクする自分の性癖を自覚させられたというわけです。 ちなみに彼女はこの後「宇宙大怪獣ギララ(昭和42年/松竹/二本松嘉瑞監督)」に出演、ここでも金髪美女の苦悶をたっぷり見せてくれますが、まさにSFと美女の関係の本質をついた王道の演出で、もちろん「金髪」というところが、日本人の痛いところをついていたのは、言わずもがなです。 というこの作品はかなり以前にビデオ化されていますが、それは画質がイマイチでした。で、今回ようやくDVD化が決定したのです。それは――
※本篇+特典映像=予告篇、特報等々を収録 ※品番:DSTD-2368 ※予価:4725円(税込) ※発売予定日:11月21日
ということで、すっかり夜更かしクセのついた皆様には、ぜひともお楽しみいただきたい王道SF物なのです。
(2004.09.02 敬称略・続く) |