プレイガ〜ル「Premium Collection Box」の世界

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 現代の連続テレビドラマはヒットしていてもすぐに最終回が来て、間をあけて新シリーズという展開ですが、昭和40年代では当ればそのまんま作り続けられていくという方式だっために、必然的に季節感を取り入れたエピソードがありました。例えば夏ならば「スリラー」「怪談」という色合いがつけられていたわけです。この傾向は特にアクション物では定番で、当時のヒット作「ザ・ガードマン」「キイハンター」等々はそれが十八番であり、もちろん、「プレイガール」も例外ではありませんでした。例えば今回の復刻ボックスセットに収録された次の物語です。

第14話スリラー女が骨まで愛すとき」:昭和44(1969)年7月7日放送
 監督:加島昭
 出演:沢たまき、緑魔子、八代万智子、桑原幸子、ハン・ザ・摩耶(范文雀)
     高毬子、浜かおる、桜井浩子、植村謙二郎 他

 物語は莫大な遺産の整理をするためにフランスから帰国した美女=浜かおるが命を狙われますが、偶然にも街でフランスでの大学時代に同窓だった高毬子と再会したことから「プレイガール」達がその調査に乗り出して……、という展開です。

 舞台となっているのは木立に囲まれたプール付きの西洋館で、劇中設定によれば部屋数が50もあり、誰が何処に潜んでいるか分からないという、ミステリでは王道の雰囲気が漂いますが、実はこのエピソードは最初から最後まで、エッチ場面のテンコ盛りというサービス満点の作りになっております。

 まず冒頭から古めかしい洋館の一室、黒いブラ&パンティーに網タイツというセクシーな衣装で舞い踊る美女=浜かおるが登場、リアルタイムで観ていた時にはもうこのあたりで股間を押さえた記憶が蘇ってまいりました。尤もこのパンティーというのはかなりブルマーに近いものですが、それならばかえって結果オーライという愛好者もいらっしゃるはずで、しかもヘソ出しというところが堪りません。彼女は粋なジャズ・ピアノ・トリオの演奏テープをバックにモダンバレーの練習中という設定ですが、実際ここはカメラワークもこちらが気になるところをアップで迫るなど絶妙で、今日DVDでそのあたりを静止画像で観ると、腋の下には仄かな翳りとか、あるいはウエストに残る下着の痕とか、なかなかサービスが行き届いております。そして、次の瞬間、そこへ天井から巨大なシャンデリアが落下という発端に繋がります。

 さらに次はまたまた嬉しい彼女のシャワー・シーン、ここではお湯が止まらず、しかも浴室のドアも開かないという展開ですから、バスタオルに美しい肢体を包んだ彼女の怯えがたっぷりと楽しめます。

 ここで彼女が旧友の高毬子に助けを求めたことから「プレイガール」達の出番となりますが、夏に放送ということから、彼女達の衣装も薄物で、当然ミニスカとかノースリーブで露出度が高く、ワクワクしてきます。そして期待どおり八代万智子、范文雀、高毬子の3人が舞台となる洋館を訪れ、プールサイドで浜かおるに会う場面ではギリギリのローアングルで彼女達の美脚が拝めますし、浜かおるはピンクの水着姿です。

 また落下するシャンデリアの秘密を探るべく彼女達が椅子を積み重ね天井裏へ昇るシーンでは、ミニスカとローアングルの組合せが嬉しい場面を生み出しておりますし、降りるときも同様で、ここでは浜かおるがサービス満点のパンチラを披露してくれます。

 そして続けてもう一丁、高毬子と浜かおるのシャワー・シーンが設定され、ここでは後に事件解決のキーポイントとなる浜かおるの乳房にあるホクロがアップで描かれますが、結論からいうとこれはなにも乳房にある必要はないわけで、嬉しいサービスカットなのでした。またバスタオル姿の2人がまたしても浴室に閉じ込められますが、ここは八代万智子や范文雀までもが加わって、その騒動がコミカルに描かれるセクシーで楽しい場面です。

 次に范文雀、高毬子、浜かおるの3人が気晴らしにドライブに出かけた港では悪漢に襲われてのアクション・シーンとなり、お約束のパンチラがたっぷりあります。特に浜かおるのスカートはただのヒラヒラした短冊状の布ですから、車から降りる場面も太腿からその付根あたりを狙った嬉しいものになっております。

 肝心の物語は後半に入ると、消失する死体、不可解な浜かおるの言動等々、かなりスリラー・ミステリ味が濃厚になり、そこではフランケンシュタインを想わせる不気味な老管理人=植村謙二郎、そしてその娘=桜井浩子が鍵を握る好演を見せます。植村謙二郎は戦前の二枚目男優で、戦後は悪役に転じ夥しい数の作品に出演しており、また桜井浩子は特撮ファンには忘れることが出来ない女優さんですが、その簡単なプロフィールは――

桜井浩子(さくらいひろこ)
 子役としての活動後に東宝に入社しましたが役に恵まれず、彼女が一躍有名になったのはテレビ特撮物として昭和41(1966)に放送された「ウルトラQ(TBS)」における女流報道カメラマン・江戸川由利子役でした。続く同年の「ウルトラマン(TBS)」でも科学特捜隊の紅一点・フジ隊員として大活躍、特撮ヒロインの原型を決定付ける名演技を残してくれました。そしてさらにリアルタイムで彼女の活躍に接していたファンには忘れられないことに、そのウルトラ・シリーズの幾つかを撮っていた実相時昭雄監督のATG作品「曼荼羅(昭和46年)」等に出演し、鮮烈なヌードや濡場、限りなくSMに近い演出を粘っこく演じてくれました。彼女は所謂「着痩」するタイプだと思います。そして私の世代には所謂「性の目覚め」的な活躍をした女優さんとしてトラウマになっている人も多数存在すると推察しております。

 で、クライマックスは当然、悪漢相手に「プレイガール」達の大立回りがあり、パンチラ&太腿露出の大サービス! 中でも八代万智子が自らスカートを持ち上げ、そのお色気と美しき脚線美で男をメロメロにした挙句に蹴りを入れる場面は最高で、これはこの後のエピソードでも度々見せる彼女の得意技です。また、浜かおるも劇中設定ではパリで柔道と空手を教えていたことになっているので、アクション場面でも大活躍してくれますし、DVDならではの機能として繰り返し観ていたら、同じ日の同じ服装でパンツの色が白と黒の2種類に穿き分けられていたという大発見がありました。

 こうして謎解きも含めて事件を解決した最後のオチの場面では、沢たまき、緑魔子も含めた全員が屋敷内のプールに集合、もちろんセクシーな水着姿で大サービスです。そして財産の整理にメドをつけた浜かおるが新メンバーに加わるのは言うまでもありません。その彼女のプロフィールは――

浜かおる(はまかおる)役名:古城かおる(通称:かおる)
 昭和38(1963)年に日活に入社、本名「浜川智子」で多くの日活青春映画に助演していたと付属解説書にもありますが、個人的には後追いで観たそれらの作品でも印象には残っておらず、やはり「浜かおる」と改名して出演した「プレイガール」での活躍が強烈です。すでに述べましたが、劇中設定では柔道、空手、モダンバレーをこなすということで、必然的にアクション・シーンでは派手な活躍となり、毎回パンチラの大サービスをやってくれました。また衣装も露出度が高く、水着やレオタード姿等々、彼女がメインのエピソードの時はそれらの美味しい部分を期待してワクワクしたものでした。芝居の表情がやや睨み顔ですが、それが「プレイガール」では良い方向に作用していたと思います。レギュラーとして最終回まで出演しておりますが、気合を入れたり、深呼吸をしたりするとブラウスのボタンが外れたり、ブラジャーが切れたりするのが得意技でした。

 ということで、なかなか美味しい場面が多い充実したエピソードですが、劇中に見ることが出来る当時の風俗として、浜かおるがドライブする時のカー・ステレオが8トラックのミュージック・カセットで、文章だけでは想像出来ない方へ具体的に述べさせていただければ、それはカセットテープが一般的になる前にカー・オーディオで使われていたもので、大型で無骨なカセットテープという感じです。そして流れてくるのが演奏だけの「ブルーライトよこはま」というところが泣かせてくれました。

 また浜かおるが財産整理をつける手段として選んだのが、木立に囲まれた古くて大きな洋館を取り壊し、46階建ての巨大なマンションを建設するという件は、高度成長時代の日本を象徴するようなオチでした。

 ここまでがdisc-1に収録されたエピソードです。そしてこの後に特典映像として應蘭芳、真理明美、桑原幸子、そして当時の製作担当者で現場を仕切っていた吉村晴夫が出席しての座談会Part-1が付いています。本来の企画では沢たまきも出席予定でしたが、現職代議士ということで多忙につき、途中からの登場となりました。このあたりは今回のこの復刻映像発売直後の彼女の訃報とどうしても絡めて観てしまい、悲痛な思いにかられます。また、ここでのメンバーの現在のお姿は、本篇を観た後では失礼ながら厳しいものを感じざるをえないのですが、座談会の中身はなかなか興味深いものがありました。

 その中ではメンバーが自分で車を運転してロケ現場に行っていたとか、全員恋人がいたとか、アクション・シーンはスタント無しだったとか、松竹と違って東映の現場はヤクザだとかいうお話を皆様楽しそうに語っておられます。また「プレイガール」の企画がスタートした発想は、女だけのアクション物を作りたいというところから、同じ東映系の「キイハンター」にライバル意識があったという秘話も明かされました。

(2003.08.23 敬称略・続く)