プレイガ〜ル「Premium Collection Box」の世界

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 「プレイガール」の放送は美女達のアクションに加えてお楽しみのエッチ場面があったことから、PTA等で俗悪番組と決めつけられたりもしましたが、「プレイガール」達の着こなす素敵なファッションや洒落たムードが楽しめるので案外女性ファンも多く、常に高視聴率をキープしていたのはそのあたりに要因があったようです。そうした中で番組も2年目に入り、disc-2にはその中から新メンバー登場の4話が選ばれ収録されております。

第51話女は体で勝負する」:昭和45(1970)年3月23日放送
 監督:中川信夫
 出演:沢たまき、真理明美、范文雀、高毬子
     大信田礼子、工藤明子、赤城春恵 他

 待望の大信田礼子登場のエピソードですが、まず予告篇。disc-1では梅宮辰夫がナレーターでしたが、ここでは大信田礼子自らが自己紹介的にナレーションを担当しております。ちなみに梅宮辰夫がナレーターを務めたのは第38話までと、付属解説書にありました。

 次にオープニングのタイトルロールも変化があり、それは街を転がっていく乳母車と風船をモチーフにしてメンバーを紹介、最後に全員集合した「プレイガール」達が乳母車の中からマシンガンを取り出してギャングの巣窟に殴り込みをかけるという破天荒なオチがついております。もちろん彼女達の衣装もセクシーな超ミニスカやチャイナドレス、しかもマシンガンを撃ちまくった後には水着姿に変身しているという素敵なものでした。またバックのテーマ・メロディもスピード感溢れるものに換えられており、これは第27話〜第52話まで使われていたということです。

 物語は田舎から上京してきた武芸百般を修めた娘=大信田礼子が、自分の師匠やその友人の大富豪の死に直面し、犯人扱いされて逃走中のところを「プレイガール」達に助けられ……、という展開です。もちろん事件解決後はレギュラー・メンバー入りすることになります。その彼女のプロフィールは――

大信田礼子(おおしだれいこ)役名:おおたれいこ(通称:れいこ)
 ミス十代の女王コンテスト世界大会優勝を機に昭和42(1967)年芸能界入りし、各社のプログラム・ピクチャーで端役・脇役として活躍しましたが、彼女の最初のアタリ役はテレビ時代劇「旅がらすくれないお仙(昭和43年・NET=現・テレビ朝日)」における女スリ「かみなりお銀」役でした。彼女の魅力といえば何といっても大柄な肢体、よく発達した太腿と美脚ですが、この役ではそれを充分に活かすぺく、時代劇であるにもかかわらず衣装が虎の皮で作ってあるホットパンツなのでした。当然アクション・シーンでは悪漢にその格好でケリを入れ、啖呵を切るという派手なもので、主役の松山容子に勝るとも劣らない人気を獲得します。それと平行して劇場用映画での役も次第に大きなものになっていき、個人的には若山富三郎主演の「帰ってきた極道(昭和43年・東映)」におけるダンサー・道子役が印象的でした。ここでの彼女は極小水着系の衣装でセクシーに踊り、さらに麻薬中毒にされて仲間を裏切り悲しい結末を迎えるという演技が最高でした。彼女の場合、そのナイス・バディがウリのセクシー女優としての受け取られ方が一般的なのですが、私は彼女の演技面での力量も棄てがたく思っております。その点は第51話〜第85話まで出演した「プレイガール」でも遺憾なく発揮され、今想うと、ここでの隠しテーマは田舎娘が少しずつ都会的なレディに成長していくというものだったと思われますので、なかなか興味深いものがあります。もちろんお約束のパンチラは毎回バッチリ披露してくれましたので彼女の人気は沸騰し、「プレイガール」出演後には東映の劇場用作品「ずべ公番長」シリーズ全4作で主役・景山リカを熱演、さらに歌手としても「女はそれを我慢できない」「ノックは無用」「同棲時代」等々のヒットを連発しました。そして人気絶頂時の昭和49(1974)年、作曲家の都倉俊一と結婚・引退し、彼女の第一期の活動が終わります。彼女の場合、この期間中に濃厚なラブシーンを演じていたとか、派手に脱いでいたとか思われがちですが、そんなことは実際無く、完全なヌードを披露したのは1980年代に入ってからで、それは都倉俊一との離婚を待たなくてはなりませんでした。

 ということで、今回のエピソードの美味しい部分は大信田礼子の派手なパンチラにつきますが、物語冒頭の沢たまきと高毬子の超ミニのワンピース姿も堪らなくセクシーです。肝心の大信田礼子は最初はジーパンにセーター姿で登場、次に「プレイガール」事務所に匿われている時は完全に勘違いしているサイケ・ファッションで趣味の悪さを露呈、最後に到ってようやくハイセンスな超ミニの衣装で大サービスのアクション・シーンをたっぷりと見せてくれました。このあたりに徐々に洗練されていく彼女の変貌ぶりを楽しむ要素がすでに表れております。

 共演者ではやはり工藤明子に注目、ここでは冷たい美貌を活かした意地悪さでダメ夫を翻弄する好演を見せてくれます。彼女はこの当時の劇場用作品で鶴田浩二の相手役として大活躍していた美人女優で、そのプロフィールは――

工藤明子(くどうあきこ)
 劇団民芸で活動した後、東映と契約して本格的に映画出演していくのは昭和45(1970)年頃からです。個人的に印象深いのは「日本暴力団・組長くずれ(昭和45年・高桑信監督)」でのキャバレー歌手役で、ここではムード満点に1曲歌ってくれますし、なによりの見せ場はヤクザから受ける拷問シーンです。それはシュミーズ姿でうしろ手に縛られ、吊し上げられて強烈な鞭打ち、さらに気絶するとバケツで思いっきり水をかけられ、髪の毛を掴まれて自白の強要、そして次に椅子や机の脚に大の字に括り付けられてチンピラ達から強姦、しかもロープで猿轡までも! このヒクヒクする場面が写真に撮られていくのは言うまでもありません。彼女も意外に着痩するタイプで、乳はかなりの質量感が窺えます。また「日本暴力団・殺しの盃(昭和47年・降旗康男監督)」でも、賭場では和服姿が妖艶な女賭博師、普段は超ミニスカのクールな美女という素敵な演技を見せてくれました。彼女のクール・ビューティな雰囲気はこの他の作品でも接することが出来ますが、徐々に衰退する映画界から活動の場をテレビに移した事、さらに昭和51(1976)年には俳優の大出俊と結婚された事等から主演作品が無いのが残念でなりません。

 さて、大信田礼子の登場と前後して應蘭芳(第50話まで出演)、真理明美(第52話まで出演)がレギュラーから降板し、「プレイガール」も新たな展開を見せていきます。しかし残念ながら、今回の復刻DVDには彼女が活躍しているエピソードはこれっきりしか収録されておりませんし、またその間にある第15話〜第50話がすっぱりと欠落しているのも寂しいところです。

 それとこのエピソードを手がけたのは怪談映画の名匠=中川信夫監督ですが、残念ながらその手腕が発揮されているとは言い難く、おそらくは「プレイガール」のエピソード中に存在するであろう中川監督の演出された怪談物を、ぜひとも復刻していただきとうございます。

(2003.08.25 敬称略・続く)