プレイガ〜ル「Premium Collection Box」の世界

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 当たり前のことですが、連続テレビ・ドラマといっても1話完結のスタイルであれば、毎回色々な味付けを施していかなければ、人気が続く道理がありません。それは超人気番組だった「プレイガール」とても同じことで、お目当ての美女のアクションとお色気は外していませんが、やはりそこにはシリアスなものから怪談・スリラー、人情物、そしてギャグ・喜劇調のもの等々、幅広い味わいのある物語が作られておりました。その中でギャグ・喜劇調のエピソードではコメディ・リリーフ的なゲストが華やかで、例えば由利徹、山城新伍、横山あきお、玉川良一、砂塚秀夫、人見きよし等々、硬軟併せ持った芸達者な面々が大活躍しておりましたが、さて「プレイガール」のメンバーではどうかと言えば、初期の真理明美や大信田礼子あたりにその雰囲気が少しばかり感じられたくらいでした。

 そこで今回初登場する東三千ですが、彼女こそ久々にそうした味を持ったレギュラーで、そのプロフィールは――

東三千(あずまみち)役名:東田みち子(通称:みちこ)
 テレビ等での子役としての活動時から、妙に私の印象に残っている彼女は大阪出身、したがって当時から関西弁の台詞回しでしたが、所謂コテコテなところはあまりなく、泣いて、笑って、ホロリとさせる芸達者な面がありました。時が流れ、その彼女が再び私に強烈な印象を残してくれたのが、若山富三郎主演による「子連れ狼・親の心子の心(昭和47年・勝プロ〜東宝)」で演じた、刺青の女武芸者でした。なにせその刺青は、乳に「まさぐり金太郎」、背中には「山姥」という迫力満点のもので、しかも彫物師=内田朝雄が思わず我を忘れるほどのナイスバディ、けっして巨乳ではありませんが、これがもう最高の美乳! しかも冒頭からその刺青を完璧に披露しての上半身血まみれという迫力の殺陣を見せてくれました。また作品では東三千が刺青を彫られる場面とか、内田朝雄による刺青の解説等々、美女の刺青中毒者には堪らないものがあります。ちなみにこのシリーズは全部で6本ありますが、いずれもスプラッター&猟奇味が施されており、そこへ東洋的なものがあるのでアメリカでは人気があるらしく、私は1980年代にアメリカのある田舎町の映画館で、名も無い三流マカロニ・ウエスタン、香港のB級カンフー映画との併映としてこの作品を観ておりますが、その劇場内は頭のネジのゆるんだ白人男達でいっぱいでしたし、「子連れ狼」は毎週、巻を別にして上映されていました。とにかく皆様には、まずはご覧いただきたい作品ですが、残念ながら以前ビデオ化された物は大幅にカットされた短縮版らしいのが残念です。そのビデオ版は観ていないので、オリジナル版との違いはご容赦くださるようお願い申し上げますが、完全版のDVD化を心から希望しております。で、肝心の東三千はキリリとした新藤恵美を思わせる美女に成長しており、哀切を滲ませる演技をたっぷりと見せてくれましたが、これ以外には役に恵まれずに伸び悩んでいる感がありました。しかし、ついに「プレイガール」のレギュラーの座をつかんだのは、その役者的資質を買われてのことだろうと推察しております。その初登場のエピソードが――

第241話女は裸で七変化」:昭和48(1973)年11月12日放送
 監督:井田深
 出演:宮園純子、西尾三枝子、八並映子、深田ミミ、渡辺やよい
     東三千、山城新伍、横山あきお、小林千枝 他

 今回の舞台は天橋立、いつものように、まず八並映子と渡辺やよいが遊びに来ておりますが、物語全体として山城新伍が狂言回しとして絶妙な役割をきちっとこなしており、そこへ東三千や横山あきおがそれぞれの事情を抱えて事件をまきこおしていくという展開で、「プレイガール」達は巻き込まれるというよりも積極的にそのトラブルに介入していきます。

 東三千は初登場の場面以外はホテルの仲居さんとしての和服姿ですが、劇中では柔道の達人という設定になっており、格闘場面等のアクションは予想以上に颯爽とこなしております。また持ち前の関西弁で芸達者な部分を発揮、笑わせるところ、そしてホロリとさせてくれるところ等々、味のある演技を披露してくれますが、こういう芸風はゲスト出演している山城新伍に一脈通じるものがあると、私は思います。

 その山城新伍はいつもながら本当に良い味出しまくりで、東映の劇場用作品で常に見せてくれるあの演技は、テレビ・シリーズでも手を抜くことなく全開しております。例えば随所で発揮される独り言的ダジャレ、シリアスな場面におけるその場を壊しかねないギリギリの笑いの仕掛け、またアクション場面における白々しさ等々、これまで公ではあまり言及されたことのない、これ等の山城新伍の芸風は、実は日本の映画・演劇界ではかけがえの無いものではなかろうかと、個人的には非常に評価しているのですが……。

 さて、今回の美味しい場面は、なんといっても八並映子と渡辺やよいの入浴シーンで、2人とも湯船から出て洗い場で全身を泡まみれにして体を洗う場面をたっぷりと見せてくれます。特に八並映子は素晴らしい脚線美を強調するかのように足を絡ませるように組んで股間を隠しているところが、グッときます。また渡辺やよいの乳首アップもあり、八並映子の小粒な乳首との比較も楽しいところです。また後半では宮園純子、西尾三枝子、深田ミミまでもがそこに加わって、本当にこちらの股間を刺激してくれます。ちなみに八並映子は前バリは使っていないということなので、そのあたりを念頭においてお楽しみ下さい。

 お約束の彼女達のアクション場面では、まず宮園純子が和服姿で颯爽と賭場に乗り込んでイカサマを暴くところは、いつもながらスカッとします。またヤクザの事務所へロープを使って潜入する場面では西尾三枝子の太腿からヒップのラインを拝めますが、何と彼女はオレンジ色のブルマーみたいな物を穿いていたのには吃驚、しかもそこから本物の下着がチラリとはみ出しているので、妙に興奮させられました。

 そしてクライマックスの格闘場面では、深田ミミと八並映子が超ミニスカで太腿とパンチラの競演、特に八並映子の脚線美は素晴らしく、ここだけでなく全篇で楽しむことが出来ます。また渡辺やよいも当然ミニスカで大暴れしております。

 肝心の東三千は入浴シーン以外にエッチな場面が無く、やや期待はずれながら、物語の最後には強引に「プレイガール」の事務所に居座ってしまう等々、芸達者な面を発揮してこれ以降のエピソードを盛り上げ最終回まで出演し、さらに続篇「プレイガールQ(昭和49〜51年・東京12ch=現・テレビ東京)」にも沢たまきとともに出演していきます。彼女の場合はどちらかというとギャグ担当という側面が強かったのですが、それでも風呂場で派手に転んだりする美味しい場面の得意ネタを持っておりました。また昭和49(1974)年頃には原田英子と改名、テレビや映画でも活躍していきますが、昭和55(1980)年には結婚、引退されたようです。

 ということで、「プレイガール」のパワーはまだまだ衰えず、特典映像の座談会で当時の製作担当だった吉村晴夫の言によれば、日本各地の温泉からタイアップの申し込みが殺到していたそうです。現在のテレビ2時間サスペンスの作りは、観光名所とタイアップして「観光番組」と「サスペンス・ドラマ」の融合的なものになっておりますが、「プレイガール」こそ、そのルーツになっているのかもしれません。

(2003.09.14 敬称略・続く)