プレイガ〜ル「Premium Collection Box」の世界

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 さあ、いよいよ「プレイガール」も大団円直前、最後の新メンバー登場篇になりました。

第270話女の武器は濡れた肌」:昭和49(1974)年6月3日放送
 監督:富田義治
 出演:沢たまき、西尾三枝子、片山由美子、ひし美ゆり子、深田ミミ
     大堀早苗、夏樹レナ、安部徹 他

 今回の舞台は南房総の御宿、相変わらず「プレイガール」達はそこへ遊びに来て事件に巻き込まれる、と言うよりも積極的にそこに介入していくという展開ですが、この頃になると全体的に煮詰まった雰囲気が感じられるのは否定出来ません。特に今回はタイアップが矢鱈に目につき、レストラン、観光バス、ホテル等々、物語がそれらを映し出すために作られているような印象さえ感じられます。しかし、そうしたマイナス面を補って余りあるのが、今回新たにレギュラー入りすることになる大堀早苗と夏樹レナの魅力です。その彼女達のプロフィールは――

大堀早苗(おおぼりさなえ)役名:小堀早苗(通称:さなえ)
 昭和40年代前半に日劇ダンシング・チームの看板スターとして活躍した後、女優に転身、数々の作品に出演しておりますが、その中で代表作と言えるのが日活の「残酷女情死(昭和44年・西村昭五郎監督)」だと思います。ここでの彼女は真理アンヌと共演してレズ、レイプ、リンチ等々を体当たりで演じており、そのノーブルな面立ちとグラマーではありませんが、とてもバランスの良いしなやかな肉体が最高に輝く瞬間を見せてくれました。ちなみにこの作品はとても前衛的で、ストーリーの省略も多く、また登場人物の心の動きを映像化しているような、つまり観ている側にとっては難解な部分が多く、案の定、興行的には大コケしたそうです。そういう風評が耳に入っていた私は後追いで観ましたが、モノクロの画面が不思議と強烈な印象で、難解ではありますが、かなりドロドロした人間の暗い部分がよく描かれた秀作ではなかろうかと思っております。こういう作品こそ、現代にぜひともDVDとして復刻していただきとうございます。で、大堀早苗ですが、こうした女優活動もありましたが、やはりダンサーとしての素晴らしさは万人の認めるところで、テレビの深夜番組等では華麗な舞を披露しておりました。付属解説書によれば「プレイガール」にはこのエピソードの前に10回ほどゲスト出演しているそうですが、レギュラー入りするこの物語ではダンサー役で登場、劇中でもセクシーな衣装で魅惑の舞をたっぷりと見せてくれました。尚、「プレイガール」には最終回第287話まで間にレギュラーとして8作しか登場していないということなので、結果的にゲスト出演の方が多いということになってしまいました。

夏樹レナ(なつきれな)役名:夏井レナ(通称:レナ)
 彼女については良く知らないのですが、おそらくグラビアモデル出身ではなかろうかと思います。付属解説書によれば「いで湯アラカルト(昭和48年・TBS)」のレポーターをやっていたそうです。「プレイガール」にはこのエピソードが初登場、つまりゲスト出演なしにレギュラー入りすることになったわけですが、その所為かどうか、このエピソードでは大堀早苗に憧れる現地の海女という役でそれほど大きな活躍は無く、次回の第271話で上京して「プレイガール」事務所を訪れるという設定になっております。彼女の魅力は大柄で健康的な肉体美、その長い足ということで当然ホットパンツ姿が最高、流石の深田ミミも彼女が登場した後はミニスカに衣装替えしておりました。そういう経緯から「プレイガール」には最終回まで出演、その続篇「プレイガールQ」にもレギュラーとして出演しているらしいのですが、個人的にはあまり印象に残っておりません。確かその後日活ロマンポルノにも出演していたような記憶もあるのですが……。女優としてよりもグラビアモデルとしての印象が強い所為でしょうか?

 さて、肝心の美味しい場面としては、何と言っても大堀早苗のダンス・シーン、まず最初は新宿の某高層ビル内のサパークラブでスリットが大きく入ったドレスで踊ります。もちろんカメラワークもこちらが気になるところを充分に狙っており、綺麗な腋の下、太腿からその奥までもきちんと見せてくれます。しかもその後には楽屋での着替えシーンまでもがあるという大サービス! ここは鏡を上手く使って彼女の美しき裸体をたっぷりと妄想出来るような演出と汗ばんだ肉体をバスタオルで包んで芝居をする彼女の妖しさが、もう堪りません。ちなみに当時の東京・新宿ではこうした高層ビルが続々と出来つつあり、上階層にあって夜景を眺めながら食事が出来るこうした高級レストランが最先端の流行になっておりました。

 で、お目当ての彼女の踊りは御宿に舞台を移してからもそこにあるホテルのラウンジで見ることが出来、かなり露出度が高いレオタード風の衣装はローアングルで、そしてさらにレザーのボンデージスーツ風の衣装では鞭まで振るうという強烈な場面を、カメラは余さず映しだしており最高です。そしてここでも楽屋の風景があり、衣装を脱ぎ捨てた彼女の乳がチラリと拝めますが、この彼女の「チラリ」という見せ方絶妙で、完全に股間を刺激されてしまいます。しかもこの後に汗ばんだ身体を横たえて、その汗をタオルでふき取るのが彼女に憧れている夏樹レナということで、ほとんど妖しい雰囲気しか漂わないという素敵な演出になっております。

 その夏樹レナは前述したように御宿で生活している海女という設定で登場、まずは緑色の草模様みたいな短い着物に下は同色のブルマー状の短パンという、いかにも海女というスタイルで登場、さらに白い襦袢に厚手の白いパンツという姿で海で働きます。もちろん衣装が濡れればノーブラが確認出来るのは言わずもがなです。

 ここ場面では大堀早苗といっしょに海に潜ったりしますが、その時の彼女の水着姿がまた素敵で、ビキニ・スタイルなんですが、ブラ紐の部分は本当に紐状態で、美しき背中がじっくりと拝めます。それにしてもリアルタイムで観ていた時にはあまり感じなかったのですが、大堀早苗は本当にイイ女! いささかネタばらしになりますが、実は行方不明になった麻薬捜査官である兄を探しているという設定なので、その美しき憂いのある表情が最高に活かされた名演だと思います。そして劇中では安部徹が「オレに面倒を見させてくれ」と言い寄りますが、今の私もまったくの同感です。

 「プレイガール」達のお約束である入浴シーンはもちろんありますが、今回は沢たまきもそこにいるということで、あまり刺激の強い部分はありません。それよりも面白かったのが、彼女達が御宿の町で色々と訊き込みをする場面で、片山由美子と深田ミミのコンビは化粧もケバケバしく、またフッションもド派手とあって、とても保険調査員あるいは婦人警官には見えず、そう言えばその頃に篠原とおる原作による「ズベ公探偵」という劇画がありましたが、まさにその世界でした。

 アクション・シーンでの彼女達のパンツ見せでは、ひし美ゆり子が生パンを強く感じさせてくれたので合格でしたが、深田ミミは白いブルマーのようでやや減点です。それにしてもひし美ゆり子は日本的なグラマーというか、失礼ながらウエストのクビレはあまり感じないものの、乳と尻から太腿のラインが衣服を着用していてもこちらにその肉付きが伝わってくるという、思わず縄を掛けたくなる素敵な女優さんだと思います。

 ということで、事件が一件落着した後、お約束として大堀早苗は新メンバーとして迎え入れられますが、夏樹レナは近いうちに上京することを約束して、「プレイガール」達が帰京するバスを見送ります。この時の彼女の笑顔が本当に爽快で、この明るさがタイアップとか諸々の製作の内部事情に縛られた物語全体の煮詰まった雰囲気を吹き飛ばし、後味の良いものにしてくれました。ただ彼女にとってやや不運だったのは、オープニングでのメンバー紹介やエンディングに流れる映像にレギュラーとして登場出来なかったことで、実は番組そのものがこの4ヵ月後に栄光の幕を閉じることになるのでは、仕方が無いところかもしれません。

(2003.09.16 敬称略・続く)