プレイガ〜ル「Premium Collection Box」の世界


 さて、こうして4枚のDVDに収録された16の物語のご紹介はなんとか終了することができました。disc-4には最終回の後に特典映像として座談会prat-4が収録されており、そこでも様々な楽しいお話が展開されております。

 その中で面白かったのが、深田ミミは本当に愚図でノロマ、当時は沢たまきをかなりイライラさせていたとか、その彼女は現在、鰻屋のおかみさんで、息子さんは慶応ボーイだとか、怪談映画の巨匠、中川信夫監督に関する奇行と映像に関する拘りの部分等々でした。

 特に映像に関しては中川監督だけでなく、各ローテーション監督やスタッフがそれぞれ劇場用映画制作の中で身につけた技術を最大限に活用して、ビデオ撮りでは観ることが出来ない本格的なライティングやカメラワーク等で綺麗な画面を撮っていたことが、レギュラー出演者には本当に嬉しかったようで、これは私も同感です。

 ちょっと余談になりますが、最近のテレビドラマの撮影方法は、スタジオでもロケでも一度に複数のビデオカメラで撮影し、その場でプレイバックするので俳優を含めた現場に緊張感が無く、またライティングもフラットなのでベタな画像しか撮れておらず、私はそれだけで観る気力がありません。昭和50年代中頃までの映画用フィルムはコントラストが強く、色彩感度が狭かったために光と影の部分を綿密にコントロールする照明とカメラワークが必要でした。それ故に仕上がった映像には独特の重厚さと色の滲みがあり、アナログ感覚の美しさに満ちていたのでした。このあたりの苦労話は座談会中でも、リハーサルの最中に「動くな!」とメンバー達が怒られていたとか、大きな照明を抱えて地方ロケに行くので製作担当といつも喧嘩になっていたとか、語られておりました。

 あと座談会の話題では、すでに真理明美、浜かおる、渡辺やよいの3人が未亡人になっているとか、平成12(2000)年春に元メンバー達が再集合して「プレイガール・オフィス」を設立して活動を再開したという、現在の彼女達に関する話題もありました。そして今回の復刻映像発売にも力を入れた事、これからの活動についても約束してくれました。それはこの後も復刻映像が「まだまだ出ます」という桑原幸子のありがたいお言葉! 私は全てを投げうって、その日に備える所存です。

 映像の最後は、この座談会に出席した沢たまき、應蘭芳、真理明美、桑原幸子が寄り集まり、そこで沢たまきが例の「プレイガ〜ル」というキメの台詞を囁いて幕となりますが、これが彼女の最後の映像になってしまうとは……。観ていて本当に涙腺が弛みました。

 さてこのボックス・セットにはDVD4枚の他にボーナスとしてCDが1枚付いております。それが太田きよみのご亭主である音楽家の曽根幸明が作詞・作曲した「Play Girl Forever」という楽曲で、これは前述した「プレイガール・オフィス」発足を記念してプレゼントされたものの、長い間オクラ入りしていたものだそうです。それが今回の復刻映像発売のタイミングに合わせて今年の4月に録音され、ここに発表されたものはそのラフ・ミックス・バージョンということで、ちなみに歌っているのは沢たまき、應蘭芳、八代万智子、桑原幸子、浜かおる、西尾三枝子、片山由美子、深田ミミ、太田きよみ、夏樹レナの10人に加えて、八代、浜、太田の娘さんたちがバック・コーラスで参加しており、曲調は一抹の哀愁を含んだラテン風味のポップス歌謡曲です。当然カラオケも付いており、パッケージには歌詞が掲載され、現在の彼女達のお姿も写しだされております。

 ということで、待ちに待った「プレイガール」の復刻映像を観ることが出来たのは幸せという他は無く、この文章を入力するのも楽しい作業でした。また大ファンだった八代万智子のお姿に再会出来たのは夢のようでした。そして当時より現在の方がますます熱が上がったというのが正直な気持ちです。

 最後に、これまでの文章でも度々触れてまいりましたが、全287話あるこのシリーズは豪華なゲスト、そして怪談・スリラー、喜劇物、人情物、本格サスペンス等々、本当に幅広い作風が味わえます。例えば怪談物ではそのジャンルの第一人者である中川信夫監督が手がけられた作品群、喜劇物では由利徹がメインで活躍する「温泉風俗巡査」「港町の風俗巡査」といった風俗巡査シリーズ等があり、今回復刻された中には含まれなかったお楽しみがまだまだ膨大に残っております。女優別には大信田礼子が活躍しているエピソードを、個人的にはもっと観たいところです。次なる復刻盤が一刻も早く発売されますよう、決死的に熱望しております。

(2003.09.19 敬称略・了)