色暦大奥秘話
監督:林功
製作:三浦朗
脚本:大工原正泰
撮影:萩原憲治
音楽:月見里太一(=鏑木創)
出演:小川節子(おやえ)、松井康子(稲葉の局)、藤めぐみ(おみよ)、森みどり(おせん)
■出演:西川洋一(勝田進之助)、乱孝寿(音羽)、神山勝(徳川家斉) 他

 これもロマンポルノ第1回配給作品ですが、路線を軌道に乗せた名作という以上に、時代劇ポルノという制作費が嵩む作品は、やはり大手でなければ作れないという現実を示したことでも大きな意味があると思います。

 物語は、恋人との仲を無理矢理引裂かれ、大奥に上がった旗本の娘・おやえ=小川節子(おがわせつこ)が、紆余曲折の末に恋人と江戸を脱出するまでを描いています。

 その中にはお約束のレズ、権謀術数、そして時代劇ならではの情緒がある濃密な濡場という見せ場が用意されておりますが、特に面白いのが、将軍お添い寝役の存在です。これは将軍と御伽役の女のその夜の行動・発言等々を、側で寝たふりをして窺い、報告するというお勤めですが、激しく濃厚なその営みを一晩中聴かされるのですから、彼女もたまりません。必死に堪えるその興奮と気持ちの高ぶり、いつでも燃える寸前の肉体の火照りという部分を演じる小川節子には、グッときます。

 彼女はこれがおそらく映画初出演にして、初主演という幸運なデビューだったわけですが、この作品で忽ち愛好者のハートを鷲掴み! その受身のセックスがたまらない魅力になっており、この後、ロマンポルノではエースとして、主に時代劇物で活躍していきますが、詳しいプロフィールや出演作品については、拙稿「闇の中の妖精・小川節子の巻」をご一読願います。 

(2005.09.21 敬称略)