the rolling stones song chornicled
転石音盤史
1965 part 73

■Out Of Our Heads (Decca LK4733:mono /SKL4733 :similitued stereo)
発売日:1965年9月24日(英)
A-1 She Said Yeah
A-2 Mercy, Mercy
A-3 Hetch Hike
A-4 That's How Strong My Love Is
A-5 Good Times
A-6 Gotta Get Away
B-1 Talkin' About You
B-2 Cry To Me
B-3 Oh Baby
B-4 Heart Of Stone
B-5 The Under Assistant West Coast Promotions Man (album version)
B-6 I'm Free
 
本国イギリスでの3枚目のアルバムは、アメリカでの4枚目と同じタイトルながら、中身が微妙に違い、またジャケットが次にアメリカで発売されるアルバム「デッセンバーズ・チルドレン」に酷似というややこっしさがあります。
 まず大ヒット曲「Satisfaction」が入っていませんが、これはビートルズあたりでもお馴染みの、シングル盤とアルバムは別物という、当時のイギリスの業界では当たり前のやり方でした。もちろん別々の売上げ向上を狙ってのことでしょう。

 そして代わりに3つ新曲が入れられていますが、それも含めて全てがアメリカ録音という突出ぶりです。ちなみに「B-4」はアメリカでは5枚目のシングル盤A面曲として前年に発売されていたものですが、本国ではここでようやくの登場となりました。また「B-6」もアメリカ盤シングル「ひとりぼっちの世界」のB面に収録されていたものです。
 印象的でカッコ良いジャケット写真も秀逸ですねっ♪ しかし残念ながら、チャートでは2位止まりでした。
 ちなみにストーンズとしては初めてのステレオ盤発売されましたが、もちろん擬似ステレオです。ただしその処理の仕方がアメリカ盤と違って控えめなので、エコーの強いモノラル盤という中途半端な雰囲気になっています。

She Said Yeah : original mono-mix
作者:R. Jackson & S. Christy
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Dave Hassinger
録音:1965年9月6-7日、ハリウッドのRCAスタジオ
 如何にもストーンズらしい凶暴なギターロックになっていますが、オリジナルはアメリカはニューオリンズ出身の黒人R&B歌手=ラリー・ウィリアムズ:Larry Willams が1959年に放ったヒット曲です。この人はビートルズでお馴染みの「Dizzy, Miss Lizzy」とか、けっこう騒がしいノリが得意だった人で、一時はリトル・リチャードの対抗馬とされていた時期もあった人気者でした。
 ストーンズのアレンジは、例によってホーンのリフをギターに置き換えたグイノリのロック! この歪んだギターの響きがたまりません。
 このアルバム以外の主な収録は以下のとおりです。
●December's Children (London LL3451 = US 12"LP:mono)
●December's Children = CD

Gotta Get Away : original mono-mix
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Dave Hassinger
録音:1965年9月6-7日、ハリウッドのRCAスタジオ
 フォークロック風味が強い曲で、生&エレキギターが幾層にも重ねられ、手拍子やタンブリンでビートを強化するというストーンズお得意の手法が用いられていますが、演奏そのものに、やや精彩が感じられません。
 しかしミック・ジャガーのボーカルは、なかなかに個性的で、嫌な女を捨てる男の言い訳を潔く歌っているところが、憎めません。
 このアルバム以外の主な収録は以下のとおりです。
●December's Children (London LL3451 = US 12"LP:mono)
●December's Children = CD
●As Tears Go By / Gotta Get Away (London 9808 = US 7"Single)
●Single Collection - The London Years = CD
●Singles 1965 - 1967 = CD

Talkin' About You : original mono-mix
作者:Chuck Berry
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Dave Hassinger
録音:1965年9月6-7日、ハリウッドのRCAスタジオ
共演:Ian Stewart (p)
 ストーンズが敬愛するR&Rの神様=チャック・ベリーのオリジナルを、大胆にも南部ソウルに作り変えてしまった大名演です。とくにかくタメの効いたノリと鋭角的なギターが最高ですし、ミック・ジャガーの粘っこいボーカルがド迫力♪
 しかもキース・リチャーズとビル・ワイマンによる怠惰なコーラスが、後のサイケなブルースロックを先取りした雰囲気ですから、たまりません♪ もう何度聴いても飽きないですねぇ〜♪
 このアルバム以外の主な収録は以下のとおりです。
●December's Children (London LL3451 = US 12"LP:mono)
●December's Children = CD

Get Off Of My Cloud / The Singer Not The Song (Decca F12263:mono)
発売日:1965年10月22日(英)
 イギリスでは通算8枚目のシングル盤で、A面曲は約1ヵ月前にアメリカで発売され、ヒットチャートを急上昇していましたから、本国でも忽ち大ヒットになっています。そして偶然というには出来すぎの結果として、11月6日と13日に英米同時チャート1位という快記録を達成しています。
 またB面曲は、これが初出となりました。

The Singer Not The Song : original mono-mix
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Dave Hassinger
録音:1965年9月6-7日、ハリウッドのRCAスタジオ
 これまた当時流行のフォークロック系サウンドを取り入れたストーンズのオリジナル曲です。メロディラインがビートルズ寄りの「胸キュン」路線なので、個人的には気に入っているんですが、どこか垢抜けないところが当時のストーンズらしくて、憎めません。
 演奏そのものはエレキ&生ギターのコンビネーションと力強いリズム隊の存在がミスマッチで面白く、2本の生ギターの絡みでは、危なっかしいキース・リチャーズをブライアン・ジョーンズがサポートしていると思われるあたりが、たまりません。とにかく和みます♪
 このシングル盤以外の主な収録は以下のとおりです。
●December's Children (London LL3451 = US 12"LP:mono)
●December's Children = CD
●Single Collection - The London Years = CD
●Singles 1965 - 1967 = CD


参考文献:「ローリング・ストーズ・クロニクル / マッシモ・ボナンノ著」
参考文献:「ノット・フェイド・アウェイ / ジェフリー・ジュリアーノ著」

(2006.08.22 敬称略・続く)