the rolling stones song chornicled
転石音盤史
1967 part 23

■Between The Buttons (Decca LK4852:mono / SKL4852:stereo)
発売日:1967年1月20日(英)
A-1 Yesterday's Paper
A-2 My Obsession
A-3 Back Street Girl
A-4 Connection
A-5 She Smiled Sweetly
A-6 Cool, Calm And Collected
B-1 All Sold Out
B-2 Please Go Home
B-3 Who's Been Sleeping Here ?
B-4 Complicated
B-5 Miss Amanda Jones
B-6 Something Happened To Me Yesterday
 今日ではいろいろと問題視されるこのアルバムも、リアルタイムでは時代の先端を行く、ウルトラポップな作品だったと思います。 しかも前年11月にベスト盤を出した事により、音楽的に一区切りつけた後の新たな展開を披露しています。もちろん、全曲がピカピカのオリジナル♪
 現在のミック・ジャガーは、このアルバムを最悪と決め付けていますが、当時のストーンズは不良性をウリにしていても、その立場は一介のポップスグループであり、トップに君臨していたビートルズを追従していた事は否めません。ただし後年のインタビューでキース・リチャーズは「この頃はジョン・レノンと頻繁に連絡をとっていて、お互いにアイディアが重ならないようにしていた」と語っているのも、興味深いところです。決してビートルズとは敵対するライバル関係では無かったのでしょう。
 で、この作品は、そのビートルズを頂点にして広がっていたサイケデリックなポップスを、ストーンズなりの方向性で作ったものでしょうが、まず特徴的なのが様々なリズムとビートを意図的に用いている点です。これにはチャーリー・ワッツの大活躍が目立ちますねぇ! ジャケ写で堂々の貫禄を見せているのも、納得出来るところです。
 また同時に英国&欧州的なルーツミュージックにも関心を寄せた曲調も目立ちます。もちろんこれまでのR&B路線も捨てていません。ビートルズが宇宙的な規模の広がりを打ち出していたのとは逆に、ストーンズはドメスティックな方向性をディープに追求したのでしょうか……?
 イギリスのチャートでは3位という大ヒットになっていますが、しかしそれでもこのアルバムがイマイチ評価されないのは、曲毎の仕上がり具合や全体の統一感にバラツキがあることで、多分それはブライアン・ジョーンズの不調の所為かと、私は思います。なにしろこの時期のブライアン・ジョーンズは、体調不良と精神の不安定さから、セッションに全面参加していたわけではないとされており、実際、この作品を聴いていると、ブライアン・ジョーンズが明確に活躍している曲は、なかなか素晴らしいのですから!
 また、当時表面化していたマネージャーのアンドルー・オールダムとバンド側の確執も、一因と思われます。時代の流れから必要以上にポップなものを求めるアンドルー・オールダムに対し、特にキース・リチャーズが反感を抱いていたと言われているのですが……。
 ただし、そのあたりをフォローしているのが新たに録音エンジニアとして本格的に参加したグリン・ジョンズだと、私は思います。その真正ロックな音作りがあればこそ、このアルバム全体が成立していると言うのは暴言でしょうか!?
 そしてもちろん、ここでもステレオとモノラルの違いが顕著で、それも半端ではありません。ここでは一応、ステレオバージョンを基準に収録楽曲をご紹介しようと思います。

Yesterday's Paper
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Jack Nitzsche (key)
 ブライアン・ジョーンズのヴァイブラフォンが冴えわたる、とてもクールでお洒落なポップス曲です♪ 「昔の女は古新聞のように〜」という歌詞の内容もストーンズらしく、と言うよりも、この頃のミック・ジャガーは新しい恋人のマリアンヌ・フェイスルと熱愛中だった事を思えば納得! しかも強いビートと美しいコーラス、歪むギターが絶妙に絡みあった独特のスピード感があって、もう最高! そしてモノラルバージョンは最後のコーラス部分が長く、構成も異なっています
 今となってはストーンズらしくないところもありますが、1967年当時では、これがバリバリのストーンズでした。そしてリアルタイムの我国では、同年夏に独自のシングル盤としても発売されていますが、そこにはステレオバージョンが用いられています。
 その所為か、現代ではソフトロックの名曲としても評価されており、臆面も無くパクッたシブヤ系のバンドまであるほどです。
 この曲の主な収録は以下のとおりですか、モノラルバージョンの未CD化が残念……。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
Milestnes (Decca SKL5098 = UK Compilatino 12"LP:stereo)
イエスタデイズ・ペイパー / コネクション (キング TOP-1178 = JP 7"Single)
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

My Obsession
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Ian Stewart (p)
 全くストーンズ流としか言い様が無い、独自のグルーヴを発散させたロック曲です。そのキモは各方面で指摘されているように、チャーリー・ワッツの多用な嗜好がゴッタ煮状態となった、あくまでもロックなドラミングでしょう。ハイハットとスネアのコンビネーションは、今日でも斬新だと思います。
 他にもビル・ワイマンのスバンズバンと素朴に跳ねるベース、キース・リチャーズのノイズ系ギター、そしてイアン・スチュアートのR&B丸出しなピアノ、さらにセックス・ドラッグ・ロックンロールなコーラスも良い感じ♪ 個人的には、この曲をビートルズが演奏したらどうなるか? 興味があるところです。
 ちなみにモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、ややピッチが遅いと感じます。また1986年リマスターのアメリカ盤CDは、基本はステレオバージョンでありながら、広がりの無い独自のミックスにされていますので、要注意!
 この曲の主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = 2002年リマスターのCD
新ステレオバージョン / new stereo-mix
Between The Buttons (US LP version) = 1886年リマスターのCD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Back Street Girl
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
 これがまた、素晴らしくジェントルな名曲です♪
 ワルツテンポの穏やかな曲調にブライアン・ジョーンズが弾くアコーディオンが見事にキマった、ストーンズ流ポップスとしても会心の出来だと思います。優雅なメロディと退廃的なミック・ジャガーの歌いまわしが、また良いんですねぇ〜♪ ただし歌詞の内容はハードコア?!
 この曲の主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Flowers (London PS509 = US 12"LP:stereo)
Flowers = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Flowers (London LL3509 = US 12"LP:mono)

Connection
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Ian Stewart (p)
 イアン・スチュアートのピアノが全面に出た楽しいロック曲ですが、特筆すべきはミック・ジャガーと同等にボーカルパートを歌っているキース・リチャーズの存在です。反面、ブライアン・ジョーンズの影が完全に薄くなっており、その所為か否か、1995年の巡業時にはセットリスト入りしていますし、2006年のステージでは、ほとんどキース・リチャーズの持ち歌化しています。まあ、個人的には、こういう曲でこそ、ブライアン・ジョーンズの鋭いハーモニカが聴きたいところなんですが……。
 ちなみにモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、かなりフェードアウトが長くなっています。また1986年リマスターのアメリカ盤CDは、基本はステレオバージョンでありながら、広がりの無い独自のミックスになっており、主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = 2002年リマスターのCD
イエスタデイズ・ペイパー / コネクション (キング TOP-1178 = JP 7"Single)
新ステレオバージョン / new stereo-mix
Between The Buttons (US LP version) = 1886年リマスターのCD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

She Smiled Sweetly / 甘い微笑み
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Ian Stewart (org)、Jack Nitzsche (p)
 曲調や歌い方が完全にボブ・ディラン! しかし教会風のオルガンが全篇を彩るという、エグイ混ぜ込みが、如何にも後追い体質のストーンズを表したトラックだと思います。そして決して、つまらない曲ではありません。聴くほどに味が出るというか、個人的には大好きです。
 音作りではイアン・スチュアートのオルガンとジャック・ニッチェのピアノという二本立てが、なんとなく、「青い影」で有名なプロコル・ハルム:Procol Harum や我国のハプニングス・フォーを連想させますねぇ、彼等のバージョンを聴いてみたいもんです。
 それとギターが入っておらず、その分、ベースとドラムスが強調されていますが、つまりここでもブライアン・ジョーンズの不在が決定的になっています。しかも、それが弱点になっていなのですから……。
  ちなみにステレオとモノラルの両バージョンにおける違いは、特に無いと思われます。主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Cool, Calm And Collected
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Ian Stewart or Nicky Hopkins (p)
 ラグタイムなピアノが大活躍するカントリー&ウェスタン風の楽しい曲で、所謂ホンキートンク調の屈託のなさが、当時のストーンズらしく無いと感じます。
 しかしサビではブライアン・ジョーンズのダルシマーがリードしてサイケ調に踏み込んだり、間奏ではカズーを使用してみたり、最後には演奏のテンポをグングン早めて異次元の彼方に飛び込んだりする実験精神が、如何にも当時です! 最後の笑い声にかかるエコーも素晴らしい効果ですねぇ♪ もちろん土台を支えるチャーリー・ワッツのジャズ色ドラムスも最高です。
 この手の曲調は、当時のキンクス:The Kinks が十八番としていたわけですが、それよりも一歩深く踏み込んだストーンズのツッパリは、ビートルズの「サージェントペパー」にも繋がるものでは……?
 ちなみに、ここで聞かれるピアノは高名なスタジオミュージシャンのニッキー・ホプキンスとされていますが、確証がないので、イアン・スチュアートとの併記にしてあります。
 またモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、ギターやダルシマーがグッと押えられたミックスになっています。主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

All Sold Out
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Jack Nitzsche or Nicky Hopkins (p)
 当時としてはヘヴィな感覚を持ったロック曲です。ファズを効かせたキース・リチャーズのギターも新しい感覚で健闘していますし、ブライアン・ジョーズとのコンビネーションも上手く行っているようです。またチャーリー・ワッツの重量級のドラムスが実に良いですねぇ〜♪ ヘイッヘイッ、というコーラスも憎めませんが、ミック・ジャガーの力んだ歌い方も流石です。
 これなんか、ギターのアドリブを展開すれば後のハードロックに直結する名演になると思うんですが、当然ながら、ここでは短く纏められていて欲求不満に陥ります。ちなみに低音域で迫るピアノがニッキー・ホプキンスだとしたら、ロッド・スチュアートが在籍していた頃のジェフ・ベック・グループに近い雰囲気になっているのも納得出来るところです。これについては、ここで詳しく書くつもりが無いので、気になる皆様は「Cosa Nostra Beck-ola (Columbia SCX6351)」というアルバムを聴いて下さいませ。しかもそこでベースを担当しているのが、後にストーンズに加わるロン・ウッドという因縁も奥深いところです。
 またモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、ドラムスの鳴りが一層強くミックスされ、迫力があります。それと例によって1986年リマスターのアメリカ盤CDは、基本はステレオバージョンでありながら、広がりの無い独自のミックスになっており、主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = 2002年リマスターのCD
新ステレオバージョン / new stereo-mix
Between The Buttons (US LP version) = 1886年リマスターのCD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Please Go Home
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Jack Nitzsche (key)
 ストーンズがデビュー以前から執拗に拘っていたアメリカの黒人R&B歌手=ボー・ディドリー:Bo Diddley のスタイルを、さらに進化させんと目論んだロック曲です。それはオリジナルのボー・ディドリー・ビート同様に、原始のリズムが幾様にも複雑に絡み合って、強烈なポリリズムを発散させる狙いなんでしょう。確かにアフロロックという響きが感じられます。
 そのあたりは1964年に大ヒットさせた「Not Fade Away」と聴き比べて、一層顕著かと思われますが、全体的に深いエコーがかけられたサイケ調の音作り、シンセサイザーかギターのエフェクトか、ちょっと正体不明のミックス等々が絡み合って、単なる焼き直しでは無いというアピールが強烈!
 この曲の主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Who's Been Sleeping Here ? / 眠り少女
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Jack Nitzsche or Nicky Hopkins (p)
 当時流行していた典型的なフォークロックをストーンズ流に展開した作品と言っては、問題でしょうか? 曲調はもちろんの事、ミック・ジャガーの歌い方がモロにボブ・ディランですし、バックのエレキ&生ギターの響き、あるいはハーモニカやピアノの使い方がバーズ:The Byrds になっています。
 しかし動きまくるビル・ワイマンのベースや終盤で唸る2本のギター絡みが、ストーンズの存在証明になっています。
 ちなみにモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、ややピッチが遅いと感じますが、気の迷いかもしれませんので……。
 この曲の主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Complicated
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Jack Nitzsche (org)
 チャーリー・ワッツのアフロなドラムス、ノイズ系のギター、ポップなコーラス&曲調が素晴らしい化学変化を起こした名曲・名演だと思います。大活躍するオルガンも良い味ですねぇ。
 そしてモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、フェードアウトが早いんですが、音そのものに迫力があると感じます。また1986年リマスターのアメリカ盤CDは、基本はステレオバージョンでありながら、広がりの無い独自のミックスになっています。
 主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = 2002年リマスターのCD
新ステレオバージョン / new stereo-mix
Between The Buttons (US LP version) = 1886年リマスターのCD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Miss Amanda Jones
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:Ian Stewart or Jack Nitzsche (org, p)
 最高に楽しいギターポップというか、初期ビートルズの様でもあり、しかしこれは、やっぱりストーンズでしかないという2本のギターの絡みとか、聴いていて血が騒いでくる名曲・名演です。ミック・ジャガーのボーカルも持ち味のダーティなところが、完全にロックしていますねぇ。
 すっかり伝統芸能化している最近の彼等には、ぜひともライブで演奏してもらいたいと、心から願っているほど、私がこのアルバムで一番好きな曲なのでした。
 ちなみにモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、明らかにピッチが遅く、しかもボーカルが強いミックスになっています。
 この曲の主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)

Something Happened To Me Yesterday / 昨日の出来事
作者:Mick Jagger & Keith Richards
製作:Andrew Oldham with Jack Nitzsche & Glyn Jones
録音:1966年11-12月、ロンドンのオリンピックスタジオで録音
共演:ブライアン・ジョーンズ率いるホーンセクション
 ブラスバンドを使った長閑な曲調が、今となっては「らしく」ありませんが、今日、各方面で指摘されているように、所謂ヴォードヴィル調と称されるポビュラーヒット曲が、この当時のトレンドだったのは紛れもない事実です。実際、イギリスで作られた「Winchester Cathedral (ウィンチェスターの鐘)/ New Vaudeville Band」という同傾向の曲がアメリカでチャート1位の大ヒットになったほどです! マネージメント側からポップなものを要求されていたストーンズとしても、つい、温故知新の心意気で、やってしまったのではないでしょうか? ちなみに、この手の曲はポール・マッカトニーやキンクスあたりも、やっていますからねぇ〜♪ 個人的にも嫌いではありません。
 で、ほのぼのとした曲調を活かすためか、ここではキース・リチャーズが初めてリードボーカルを担当! またジャズっぽいギター、トロンボーンやサックスを含めたホーンセクションをブライアン・ジョーンズが演じているのは確実ですし、チャーリー・ワッツも本領発揮のジャズ色ドラムスで楽しそうです。
 そしてミック・ジャガーは口笛とコーラス、もちろん最後の挨拶という語りで、良い味を出しています。ちなみに歌詞の内容はドラッグ関連と言われていますが、ちょっと??? まあ、些か欲張ったアルバムを締め括るには、絶好の位置取りになっていると思います。
 それとモノラルバージョンはステレオバージョンに比べて、明らかにピッチが遅く、しかしそれゆえに、絶妙なゆったり感があって私は気に入っているので、未CD化が残念……。
 主な収録は以下のとおりです。
ステレオバージョン / original stereo-mix
Between The Buttons (Decca SKL4852 = UK 12"LP:stereo)
Between The Buttons (UK LP version) = 2002年リマスターのCD
Between The Buttons (London PS499 = US 12"LP:stereo)
Between The Buttons (US LP version) = CD
モノラルバージョン / original mono-mix
Between The Buttons (Decca LK4852 = UK 12"LP:mono)
Between The Buttons (London LL3499 = US 12"LP:mono)


参考文献:「ローリング・ストーズ・クロニクル / マッシモ・ボナンノ著」
参考文献:「ノット・フェイド・アウェイ / ジェフリー・ジュリアーノ著」
参考文献:「Das Weissbuch / Dieter Hoffmann著」

(2007.02.07 敬称略・続く)